配偶者の不倫による離婚|慰謝料の決め方や相場について解説
配偶者の不倫が発覚した場合、慰謝料がどれくらいになるのか悩む方は少なくありません。
慰謝料の相場はありますが、実際の金額は状況により大きく変動します。
この記事では、慰謝料の相場や慰謝料の決め方などを分かりやすく説明していきます。
不倫による離婚での慰謝料相場について
不倫が理由となる離婚での慰謝料は、標準的に200万円から300万円の範囲です。
結婚生活を継続しながら慰謝料を請求する場合、別居を選ぶケースでは100万円から200万円、同居を続ける場合は50万円から100万円が一般的な目安となっています。
ただし、慰謝料の具体的な金額は複数の要素で大きく変動します。
影響を与える主な要素は以下の3点です。
- 婚姻期間の長さ
- 子どもの有無
- 不倫行為の深刻度
精神的なダメージが深刻なほど、苦痛を受けた期間が長いほど、慰謝料は増額される傾向にあります。
慰謝料額の具体的な決定方法
配偶者の不貞行為に対する慰謝料請求では、最初のステップとして当事者による話し合いが行われます。
離婚の場合、慰謝料の他に財産分与などについて、夫婦間での合意形成が重要です。
対面での協議が困難な場合、内容証明郵便を活用した慰謝料請求なども可能です。
話合いでの解決が難しいケースでは、裁判所による調停や裁判手続きに移行します。
不倫による離婚の慰謝料請求に必要な4つの要件
配偶者の異性との交際が発覚しても、慰謝料の請求が常に認められるわけではありません。
以下では、慰謝料請求が認められるための4つの要件を解説します。
要件1:不貞行為があった
慰謝料請求には、不倫相手との肉体関係があったことを証明できるかが重要です。
関係性を明確に示せない状況では、慰謝料請求が棄却される可能性があります。
仮に請求が認められたケースでも、請求額は限定的なものになります。
要件2:具体的な証拠がある
慰謝料請求の際は、カード利用明細や調査会社の報告書など、法的に有効な証拠資料を集めておきましょう。
心の中では不貞行為を確信していたとしても、客観的な証明がなければ請求は困難です。
弁護士に、何が証拠になるかを事前に相談するのも有効です。
条件3:最後の不倫行為の時点から時効が成立していない
不倫の時効は、発覚した時点から3年です。
また、過去の不倫であっても20年が経過していなければ、離婚後に発覚した場合でも慰謝料の請求ができます。
条件4:不倫が原因で夫婦関係が破綻したことが立証できる
元々夫婦関係が破綻していた場合(長期の別居、深刻な家庭内別居など)、浮気によって精神的な損害をともない苦痛を負ったとは判断されず、慰謝料請求が認められない可能性があります。
「夫婦関係の破綻」はさまざまな観点から客観的に判断されるものです。
単にケンカが多い夫婦だからといって、ただちに夫婦関係が破綻しているとはいえません。
まとめ
不倫による離婚での慰謝料相場は200万円から300万円が一般的な水準であり、具体的な金額は、さまざまな要素により変動します。
慰謝料の請求にあたっては、不貞行為の立証、有効な証拠の収集、時効期限の確認、夫婦関係が破綻したかどうかが重要です。
まずは当事者間での話合いを基本とし、解決が困難な場合は弁護士へ相談することをおすすめします。
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